freee会社設立とマネーフォワード会社設立を比較|無料条件・出力書類・会計ソフト縛りで選ぶ

会社設立の書類作成を無料でできる――そう聞いて、freee会社設立とマネーフォワード会社設立のどちらを使うか迷う方は多いです。

書類作成自体はどちらも無料ですが、選び方の本当の分かれ目は「電子定款が無料になる条件」と「設立後に使う会計ソフト」がセットで設計されている点にあります。ここを知らずに使い始めて、後から戸惑う相談者を会社設立の補助現場で何度も見てきました。

本記事では、料金・無料条件・出力書類・会計ソフトの契約縛りという4つの軸で比較し、それぞれが向いている人を整理します。

この記事でわかること

  • freee会社設立とマネーフォワード会社設立の料金・無料条件・出力書類の比較
  • 電子定款5,000円が無料になる「会計ソフトの契約縛り」の正体と、補助現場で見た落とし穴
  • 補助50件超で見た「年間契約の縛りを知らずに使い始めた」失敗実例
  • 2つのサービスがそれぞれ向いている人・向かない人の線引き
  • 会計ソフトを別で使う予定なら、無料条件を使わない選択肢もあること

公的情報源: 法務省「会社の設立」(参照)/e-Gov 会社法(参照

先に両社の最新条件を見比べたい方へ。書類作成はどちらも無料で、まず条件を確認するだけでもOKです。

結論を先に書きます

書類作成という基本機能では、freee会社設立とマネーフォワード会社設立に大きな差はありません。どちらも質問に答えるだけで定款・設立登記申請書・印鑑届出書などが無料で自動作成され、株式会社・合同会社のどちらにも対応します。

差が出るのは「電子定款を無料にする条件」です。両社とも電子定款の作成料5,000円を「同系列の会計ソフトを契約すれば無料」という設計にしており、実質的には「どちらの会計エコシステムに乗るか」を決める選択でもあります。

この記事の要点
  • 書類作成費用はどちらも無料で、出力される必須書類もほぼ同じラインナップ
  • 電子定款5,000円を無料にするには、両社とも会計ソフトの契約(freeeは年間契約)が条件
  • 無料条件は「設立後にその会計ソフトを使うか」で価値が変わる。使わないなら5,000円を払う方が割安なことも
  • 合同会社で設立するなら、会社形態の選択を最初に正しく選ぶと後戻りが減る

なお、本記事は行政書士事務所の補助スタッフとして法人設立を50件以上サポートし、自身も合同会社を設立した立場から、両サービスを実際に見比べた範囲で整理しています。最新の条件は各社公式でご確認ください。

目次

freee会社設立とマネーフォワード会社設立は何が違うのか

結論から書くと、書類作成という基本機能では両サービスに大きな差はありません。どちらも画面の質問に答えていくと、定款・設立登記申請書・印鑑届出書などの必要書類が無料で自動作成され、株式会社・合同会社のどちらにも対応します。

会社の設立そのものの手続きは、法務省も本店所在地を定めて登記する流れを示しているとおり(法務省:会社の設立)、どのサービスを使っても登記の枠組みは変わりません

では何で選ぶのか。補助50件超と自分の設立を通じて感じたのは、「電子定款の無料条件」と「設立後に使う会計ソフト」がセットで設計されている点が最大の分かれ目だということです。

書類作成は入口に過ぎず、実質的には「どちらの会計エコシステムに乗るか」を決める選択でもあります。料金表だけで選ぶと、後から「思っていたのと違う」となりやすい。ここを理解してから進めるのが安全です。

書類作成費用はどちらも無料

両サービスとも、設立書類の作成機能自体は無料で使えます。会員登録すれば、定款・発起人の決定書・就任承諾書・設立登記申請書といった書類が、入力した情報をもとに自動で生成されます。

司法書士に設立まるごと依頼すると手数料の相場は5万〜10万円程度になりますが、自分で書類を作る前提なら、この作成部分は両サービスとも0円です。費用が発生するのは、後述する電子定款の作成料と、法律で定められた登録免許税などの実費だけになります。

料金・電子定款の無料条件を比較する|4つの軸

ここが本記事の核心です。両サービスを補助現場と自分の設立で確認した範囲を、料金・無料条件・出力書類・サポート手段の4軸で整理しました。

  1. 書類作成費用と対応する会社形態
  2. 電子定款の作成料
  3. 電子定款が無料になる条件(会計ソフト契約)
  4. サポート手段の違い

最新の条件は各社公式でご確認ください。

比較軸freee会社設立マネーフォワード会社設立
書類作成費用無料無料
対応する会社形態株式会社・合同会社株式会社・合同会社
電子定款の作成料通常5,000円通常5,000円
電子定款が無料になる条件freee会計(または人事労務)を新規設立法人で年間契約マネーフォワード クラウドの有料プランを契約
紙の定款の場合収入印紙4万円が別途必要収入印紙4万円が別途必要
サポート手段メール・電話、起業ダンドリコーディネーターの無料面談メール・チャット、行政書士による電子定款サポート

電子定款は、紙の定款で発生する収入印紙4万円が不要になるため、株式会社の設立では大きな節約になります(電子定款の取り扱いは法務局の運用に基づきます/法務局)。両サービスとも、この電子定款の作成料5,000円を「同系列の会計ソフトを契約すれば無料にする」という設計にしています。

「無料」の条件を読み違えやすいポイント

検索すると「電子定款が実質無料」という表現がよく出てきますが、ここには条件があります。freee会社設立の場合、設立する法人でfreee会計(または人事労務)を年間契約することが条件で、月額プランでの契約や個人事業主としての契約は対象外とされています。

マネーフォワードも同様に、マネーフォワード クラウドの有料プラン契約が無料化の条件です。

補助した相談者の中にも、「無料って書いてあったから」と深く確認せずに進め、後で「会計ソフトを1年分契約しないと5,000円は無料にならないんですね」と戸惑った方が複数いました。設立後に会計ソフトを使うつもりがある人にとっては自然な流れですが、「とりあえず無料で書類だけ作りたい」という人にとっては、この条件が見えにくい落とし穴になります。

電子定款の無料条件や有料プランの内容は、たびたび改定されます。マネーフォワードで進めるなら、まず最新の条件を公式で確認しておくと安心です。

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出力書類の違い|補助現場で見比べた実感

「出力される書類はどう違うのか」は、競合記事ではあまり踏み込まれていない部分です。両サービスの作成結果を見比べた範囲では、設立登記申請書・定款・印鑑届出書といった必須書類のラインナップ自体はほぼ同じでした。

法務局に提出する書類は法令で決まっているので、ここは大きく変わりようがありません。

差を感じたのは、書類というより「作成プロセスの案内のしかた」です。freeeは起業ダンドリコーディネーターによる無料面談が用意されていて、初めての人が手順で迷ったときに人に聞ける安心感があります。マネーフォワードは電子定款まわりで行政書士のサポートが入る構成です。

どちらも、定款の事業目的の書き方や、合同会社の社員(出資者)構成の入力で詰まりやすく、補助現場でもこの2か所でよく手が止まっていました

合同会社で設立するときの注意点

合同会社を設立したとき、株式会社向けの説明を前提に進んでしまい、合同会社特有の「業務執行社員」「代表社員」の設定で一度入力をやり直しました。

両サービスとも合同会社に対応していますが、株式会社と用語や入力項目が異なります。合同会社で設立する場合は、会社形態の選択を最初に正しく選んでおくと後戻りが減る、というのが実感です。会社法上の機関設計の考え方は公的な解説も参考になります(e-Gov 会社法)。

会計ソフトの契約縛りをどう考えるか

電子定款を無料にするには、どちらも会計ソフトの契約が前提になります。ここで一度立ち止まって考えたいのが、「その会計ソフトを設立後も使い続けるのか」という点です。

設立後に同じ系列のクラウド会計を使うつもりなら、電子定款5,000円が無料になるうえに、設立データがそのまま会計に引き継げるので合理的です。一方で、「会計は別のソフトや税理士事務所指定のもので進める」「しばらくは自分で簡易的に管理する」という人が、5,000円を無料にするためだけに会計ソフトを年間契約すると、年額費用のほうが5,000円を上回り、結果的に割高になることがあります

補助した方の中にも、無料条件につられて契約したものの、実際にはほとんど会計ソフトを開かず「これなら5,000円払えばよかった」と振り返った方がいました。

あなたの状況おすすめの考え方
設立後に同系列のクラウド会計を使う予定がある電子定款の無料条件を使うとお得
会計は別ソフト・税理士指定のものを使う予定無料条件を使わず電子定款5,000円を払う選択も合理的
設立後の会計方針がまだ決まっていないまず会計の方針を決めてからサービスを選ぶ

つまり、「電子定款が無料」という言葉だけで決めず、設立後の会計ソフトの使い方まで含めて総額で考えるのが、後悔しにくい選び方です。

なお、設立後にfreee会計を本格的に使う予定があるなら、無料条件を活かしつつ会計まで一気通貫で進められます。料金プランと無料条件は改定されることがあるため、最新の内容を公式で確認しておくと判断しやすくなります。

設立後もfreeeで会計を回す予定なら、電子定款の無料条件を活かしながら会計まで連携できます。料金プランと最新の無料条件は公式でご確認ください。

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それぞれが向いている人・向かない人

ここまでの比較を踏まえ、補助現場と自分の経験から「どちらが向いているか」を中道的に整理します。どちらも書類作成は無料で完成度も高いので、「自分の状況に合うか」で選ぶのが現実的です。

freee会社設立が向いている人

  • 設立後にfreee会計を使う予定がある人:書類作成から会計まで一気通貫で連携できる
  • 手順で迷ったら人に相談しながら進めたい人:起業ダンドリコーディネーターの無料面談を活用できる
  • 電話でのサポートを使いたい人:メールに加えて電話の窓口がある

マネーフォワード会社設立が向いている人

  • 設立後にマネーフォワード クラウドを使う予定がある人:会計・給与・請求まで同系列でそろう
  • 電子定款まわりに安心感がほしい人:行政書士のサポートが入る構成
  • メール・チャットでのやり取りを好む人:自分のペースで相談を進めやすい

どちらも「無料条件ありき」では選ばない方がよい人

  • 会計ソフトを別で使う予定が決まっている人:無料化のためだけに年間契約すると割高になりやすい
  • 設立後の会計方針が未定で、ソフトを開く頻度が読めない人:方針を先に固めてから選ぶ方が総額を抑えやすい

この層は、無料条件を使わずに電子定款の作成料を払う、あるいは会計の方針を先に固めてから選ぶほうが、結果的に総額を抑えやすいと感じています。

まとめ

freee会社設立とマネーフォワード会社設立の比較を、補助50件超と自分の設立経験から整理しました。

この記事のまとめ
  • 書類作成費用はどちらも無料で、出力される必須書類のラインナップもほぼ同じ
  • 電子定款5,000円を無料にするには、どちらも同系列の会計ソフトの契約(freeeは年間契約)が条件
  • 無料条件は「設立後にその会計ソフトを使うか」で価値が変わる。使わないなら5,000円を払う方が割安なことも
  • 合同会社で設立する場合は、会社形態の選択を最初に正しく選ぶと後戻りが減る
  • 迷ったら、設立後の会計方針を先に決めてからサービスを選ぶのが後悔しにくい

どちらも書類作成は無料で、完成度にも大きな差はありません。設立後にどちらの会計ソフトを使うかを先に決めておくと、電子定款の無料条件まで含めて自然に選べます。

設立後の会計ソフトの方針が見えてきたら、それぞれの最新条件を確認して進めるのが近道です。会計まで一気通貫で連携したいならfreee、同系列のクラウドでそろえたいならマネーフォワードが候補になります。

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設立にまつわる各テーマは、以下の記事でも詳しく整理しています。バーチャルオフィスを登記住所に使う場合の選び方はバーチャルオフィスの選び方で、合同会社の具体的な設立手順は合同会社設立の手順で、設立にかかる費用の全体像は会社設立費用でそれぞれ確認できます。

よくある質問(FAQ)

会社設立ソフトの比較で、設立前の相談者から頻出した5問を整理します。

Q1:freee会社設立とマネーフォワード会社設立、書類作成の質に差はありますか。

両サービスの作成結果を見比べた範囲では、設立登記申請書・定款・印鑑届出書など法務局に提出する必須書類のラインナップに大きな差はありませんでした。法令で書類が決まっているため、どちらでも登記に必要な書類は揃います。

Q2:電子定款が「実質無料」とは、本当に0円ということですか。

書類作成費用は無料ですが、電子定款の作成料5,000円を無料にするには、freeeなら設立法人での年間契約、マネーフォワードなら有料プランの契約という会計ソフトの条件があります。会計ソフトの費用は別途かかるため、総額で考える必要があります。

Q3:合同会社でもどちらのサービスも使えますか。

両サービスとも株式会社・合同会社に対応しています。ただし合同会社は「業務執行社員」「代表社員」など株式会社と用語や入力項目が異なるため、最初に会社形態を正しく選んでから進めると入力のやり直しが減ります。

Q4:会計ソフトを別のもので使う予定でも、無料条件を使うべきですか。

会計ソフトを別で使う予定が決まっているなら、5,000円を無料にするためだけに会計ソフトを年間契約すると、年額費用のほうが上回って割高になることがあります。その場合は電子定款の作成料を払う選択も合理的です。

Q5:設立後の税務・会計の相談はサービス内でできますか。

設立手続きの操作サポートは受けられますが、節税や具体的な会計処理といった税務判断は専門外になります。税務・会計の具体的な相談は税理士など専門家にご確認ください。

免責事項

※本記事は会社設立サービスの公開情報をもとにした整理です。料金・無料条件・サービス内容は改定されることがあるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。登記の可否や手続きの最終判断は管轄の法務局、税務・会計・法務に関する個別の判断は税理士・司法書士・行政書士など専門家へご相談ください。

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この記事を書いた人

行政書士事務所で4年間、会社設立の補助スタッフをしていた Hasegawa です。定款の作成から公証人認証、法務局への登記申請まで、50件以上のお手伝いをしてきました。私自身は行政書士の資格は持っておらず、**「行政書士として」「法的効果を保証する立場として」などの主張は一切しません**。

退職後に自分でも合同会社を設立してみて分かったのは、「補助した側と依頼した側で見えている情報が全然違う」ということでした。操作画面で戸惑う箇所、公証人に何を持っていくか確認する場所、設立後の税務署届出の順番――補助したことがあってもいざ自分でやると「あれ?」となる場面が何度もありました。

当サイトでは、補助スタッフとして見てきた「手続きでつまずく典型パターン」と、自身の設立実体験を組み合わせて、合同会社・株式会社の設立手順を整理しています。**法的効果の判断(登記の有効性・定款の解釈等)については、各法務局・公証役場・税務署、または司法書士・行政書士・税理士など有資格者にご確認ください**。本サイトは「手続きの流れを整理する情報提供サイト」です。

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