会社設立にかかる費用の総額|合同会社・株式会社を実数字で比較

「会社設立にいくらかかるのか」を調べると、合同会社6万円・株式会社24万円という数字がよく出てきます。これは正しいのですが、実際には印鑑証明書代・会社実印代・郵送費・払込手数料など「見落としがちな実費」が積み重なります。私は行政書士事務所の補助スタッフとして4年で50件以上の法人設立を見てきました。補助案件の実費平均を集計すると、合同会社で約9〜12万円、株式会社で約23〜27万円が現実的な総額でした。本記事では「内訳・節約方法・設立後3か月の追加費用」まで含めて整理します。

この記事でわかること
  • 合同会社(約7〜11万円)・株式会社(約22〜25万円)の費用内訳
  • 見落としがちな実費(印鑑証明書・実印・郵送費・払込手数料)
  • 補助50件で見た平均総額と内訳
  • 電子定款で4万円節約・freee/マネーフォワードでさらに節約する方法
  • 設立後3か月で必要になる追加費用(会計ソフト・税理士相談等)

目次

会社設立費用の全体像|合同会社と株式会社の総額目安

まず最低限の登記費用は以下の通りです。

項目合同会社(電子定款)合同会社(紙定款)株式会社(電子定款)株式会社(紙定款)
登録免許税60,000円60,000円150,000円150,000円
定款認証手数料0円0円30,000〜50,000円30,000〜50,000円
定款印紙代0円40,000円0円40,000円
定款謄本手数料0円0円約2,000円約2,000円
登記費用合計60,000円100,000円約182,000円約222,000円

登録免許税は資本金×0.7%で計算され、計算額が最低額(合同会社6万円・株式会社15万円)に満たない場合は最低額が適用されます(法務省:合同会社の設立手続について)。

定款認証手数料は資本金規模で変わり、資本金100万円未満が3万円、100〜300万円未満が4万円、300万円以上が5万円という改正後の運用が続いています(公証人連合会基準)。

見落としがちな実費|合計1〜3万円が追加される

登記費用以外に、実際に必要になる実費があります。私が補助した50件の集計から整理します。

項目費用目安必要数
代表社員/代表取締役の印鑑証明書300〜450円×3〜4通約1,200〜1,800円
会社実印(代表者印)5,000〜15,000円1本(ネット注文で安価)
銀行印・角印3,000〜10,000円×2本2本(推奨)
印鑑証明書発行手数料(設立後)約450円×数通約2,000円
登記簿謄本(履歴事項全部証明書)480円〜600円×数通約3,000円(口座開設・税務署用)
郵送費・交通費約2,000〜5,000円申請方法による
払込手数料数百円1回
電子証明書(自分で電子定款作成時)約1万円マイナンバーカードなら不要
追加実費合計約15,000〜30,000円

電子定款を自分で作成する場合、ICカードリーダ・電子証明書ソフトが必要で1〜2万円かかります。freeeやマネーフォワードを使うと、これらの周辺機器なしで電子定款が作成できるため節約効果が高いです(freee会社設立公式参考)。

補助50件で見た総額の平均

実費を含めた総額の集計結果です(カテゴリ別の概算)。

会社形態平均総額内訳の傾向
合同会社(電子定款・自分で申請)約85,000円登記6万円+実費2.5万円
合同会社(電子定款・ツール利用)約75,000円登記6万円+実費1.5万円
合同会社(紙定款・自分で申請)約125,000円登記10万円+実費2.5万円
合同会社(行政書士代行込み)約180,000〜250,000円代行料5〜10万円が加算
株式会社(電子定款・自分で申請)約220,000円登記18万円+実費4万円
株式会社(電子定款・ツール利用)約210,000円登記18万円+実費3万円
株式会社(紙定款・自分で申請)約260,000円登記22万円+実費4万円
株式会社(行政書士・司法書士代行込み)約300,000〜400,000円代行料8〜15万円が加算

ツール利用(freee/マネーフォワード等)が最もコスパが良い傾向でした。代行は時間が浮きますが費用が10万円前後上がります。

自分でfreeeを使った実費内訳

私自身は合同会社設立にfreee会社設立を使いました。実費の内訳は以下の通りです。

項目実費
登録免許税60,000円
電子定款認証費(freee経由・年間契約特典で無料)0円
代表社員印鑑証明書300円×4通 = 1,200円
会社実印(楽天市場で購入)6,800円
登記簿謄本(設立後)600円×3通 = 1,800円
払込手数料220円
郵送費0円(オンライン申請)
合計70,020円

事前に「7万円ちょっと」と見積もって始めましたが、ほぼ予算通りに収まりました。事前にツール無料利用で電子定款の印紙代4万円が浮いたのが大きかったです。

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設立後3か月で必要になる追加費用

設立費用だけでなく、設立直後の3か月で発生する追加コストも把握しておくと予算組みが現実的になります。

会計ソフト(必須)

サービス月額目安法人プラン特徴
freee会計約2,500〜5,000円設立サポートと連携・確定申告対応
マネーフォワード クラウド会計約2,500〜5,000円給与・経費・請求書と連携
弥生会計オンライン約2,000〜4,500円初年度割引が手厚い

法人は青色申告承認申請書を出すと、複式簿記が前提になるため会計ソフトはほぼ必須です(国税庁:内国普通法人等の設立の届出)。

税理士初期相談(任意)

サービス費用目安
初回相談(スポット)5,000〜30,000円
月額顧問契約月20,000〜50,000円
決算申告(年1回)100,000〜300,000円

設立直後の役員報酬設定・経費の取扱い等は、1回スポットで税理士に相談しておくと後の判断ミスを防ぎやすい傾向があります。

社会保険関連

法人は代表社員1名でも社会保険(健康保険・厚生年金)への加入義務があります(厚生労働省:社会保険適用)。役員報酬を月20万円に設定した場合、本人負担・会社負担合わせて月約6万円が固定費として発生する傾向があります(標準報酬月額・年齢により変動)。

法人口座開設の関連費用

項目費用
法人口座開設手数料0円〜数千円(銀行による)
法人クレジットカード年会費0〜20,000円
振込手数料1件あたり110〜880円

ネット銀行(GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行等)は法人口座の年間維持コストが低い傾向があります。

節約のためにできる4つの工夫

工夫1:電子定款を必ず使う

紙定款の印紙代4万円は、電子定款ならゼロ。これだけで4万円の節約になります。

工夫2:会社設立ツールを使う

freee会社設立・マネーフォワード クラウド会社設立は無料で書類作成ができ、電子定款の認証も会計サービスとの年間契約特典で無料になります。

工夫3:印鑑はネット通販で

実印は実物店舗だと1本2〜3万円することもありますが、ネット通販なら3,000〜8,000円で揃います。耐久性は印鑑証明書を取得できる材質(チタン・象牙・黒水牛等)であれば問題ありません。

工夫4:資本金は1,000万円未満に

資本金1,000万円以上で設立すると、設立1期目から消費税の課税事業者になります(国税庁:消費税の納税義務)。1,000万円未満なら、条件を満たせば1〜2期は消費税免除の対象になる傾向があります(個別判断は税理士相談を)。

FAQ

Q1. 会社設立の最低費用はいくらですか?
A. 合同会社で電子定款・自分で申請の場合、登記費用6万円+実費1〜2万円で約7〜8万円が最低ラインの傾向です。株式会社は登録免許税15万円が最低のため、電子定款利用でも約18万円〜が現実的です。

Q2. 設立費用は経費にできますか?
A. 「創立費」として設立前に支払った費用を計上できます。繰延資産として5年で均等償却するか、初年度に一括で経費計上することが可能です(個別判断は税理士にご相談を)。

Q3. 行政書士・司法書士に代行を頼むといくらかかりますか?
A. 合同会社で5〜10万円、株式会社で8〜15万円の代行料が一般的な目安です。書類作成・公証役場連絡・法務局提出までセットの場合が多く、自分の時間コストとのバランスで判断します。

Q4. 資本金は最低いくら必要ですか?
A. 法律上は1円から設立可能ですが、運転資金として初期費用+3〜6か月の固定費を目安にする方が多い傾向です。資本金1,000万円未満で設立すると、条件を満たせば1〜2期は消費税免除の対象になりやすい傾向があります(個別判断は税理士相談を)。

Q5. 電子定款と紙定款の違いは費用以外ありますか?
A. 効力は同じです。違いは「収入印紙代4万円の有無」と「電子証明書・ICカードリーダ等の周辺機器の必要性」です。freeeやマネーフォワード等のツール経由なら、自分で機器を揃えなくても電子定款が作成できます。

Q6. 設立後すぐにかかる費用は何ですか?
A. 会計ソフト(月2,000〜5,000円)・社会保険料(役員報酬20万円で月約6万円)・必要に応じて税理士相談(スポット5,000〜30,000円)が主な追加費用です。法人口座開設は無料〜数千円の傾向です。

まとめ|現実的な総額は合同会社9〜12万円・株式会社23〜27万円

  • 最低登記費用は合同会社6万円・株式会社18万円から
  • 実費(印鑑証明書・実印・登記簿謄本・郵送費等)で1〜3万円が追加
  • 補助50件の平均総額は合同会社約9万円・株式会社約23万円
  • 電子定款+ツール(freee等)の利用で4万円以上の節約効果
  • 設立後3か月で会計ソフト・社会保険・税理士相談等の追加費用も発生
  • 資本金1,000万円未満で消費税免除のメリットが残りやすい傾向

会社設立の費用は、形態と手続き方法で大きく変わります。具体的な税務影響や個別の判断は、税理士・司法書士・行政書士にご相談ください。本記事は補助スタッフ経験と自身の設立体験をもとに整理した観察記録です。

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参考情報源

この記事の運営者について

Hasegawa(Hasegawa Makoto)/会社設立ナビ運営。36歳。行政書士事務所の補助スタッフとして4年間で50件超の法人設立手続きをサポート。自身でもfreee会社設立を使って合同会社を立ち上げた経験を持つ。本記事は補助経験と自身の設立体験をもとに整理した観察記録です。行政書士・司法書士・税理士の資格は保有していないため、個別の法的判断・税務判断は有資格者にご相談ください。


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この記事を書いた人

行政書士事務所で4年間、会社設立の補助スタッフをしていた Hasegawa です。定款の作成から公証人認証、法務局への登記申請まで、50件以上のお手伝いをしてきました。私自身は行政書士の資格は持っておらず、**「行政書士として」「法的効果を保証する立場として」などの主張は一切しません**。

退職後に自分でも合同会社を設立してみて分かったのは、「補助した側と依頼した側で見えている情報が全然違う」ということでした。操作画面で戸惑う箇所、公証人に何を持っていくか確認する場所、設立後の税務署届出の順番――補助したことがあってもいざ自分でやると「あれ?」となる場面が何度もありました。

当サイトでは、補助スタッフとして見てきた「手続きでつまずく典型パターン」と、自身の設立実体験を組み合わせて、合同会社・株式会社の設立手順を整理しています。**法的効果の判断(登記の有効性・定款の解釈等)については、各法務局・公証役場・税務署、または司法書士・行政書士・税理士など有資格者にご確認ください**。本サイトは「手続きの流れを整理する情報提供サイト」です。

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